アステリオス

新しくブログを書くことになりました。

偶然、本日は獅子座の新月。

占星術を用いずとも、すべからく物事はなるようになっていくものですね。

 

サイトのホーム左上に、以前描いた灯を掲げる少女の銅版画を掲載しました。

この絵は、ピカソ作品へのオマージュです。

彼女が掲げているのは知性の灯です。

右側の手だけ見える怪物はミーノータウロスです。

ミーノース王の妻が白牛と交わり生まれ、星を意味するアステリオスと名づけられました。

地下に作られた暗く抜け出ることのできない迷宮ラビュリントスに閉じ込められた乱暴な怪物。

男はなぶり殺し、女は凌辱する怪物。

 

人間の精神世界と相通じるように思われ私はこの話が好きです。

人間の中には知性と、乱暴な暗い何かがひしめきあっていると思います。

人は自ら知性の灯でそこを照らし出し、理解し、手懐け、克服したり、または敗北して、生きていくように思います。

 

十牛図やタロットの「力」「太陽」などは、この駆け引きのバリエーションのように思います。

女性関係が賑やかで、十代の少女に凌辱の限りを尽くしたピカソが、ミーノータウロスの悪と自分の悪を重ね自画像のように作品を描きました。

 

タロットの大アルカナの数字が精神の成長に従っていると考えると、我々は理性の勝利と、もう一歩進んで、この暗い野生を、霊性へと昇華することを熱望しているのかもしれません。