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マダム八江

 

たった一つのあなたの大切な人生が、

更に輝くお手伝いができましたら幸いです。 

 

 

 

 

INFORMATION

 

 カフェ鑑定やSkype鑑定、電話鑑定など行っております。

お気軽にお問い合わせいただけましたら、幸いです。

 

総合鑑定30分3000円〜(タロット占い、西洋占星術、オーラ視)

貴方のチャーミングポイント占い(似顔絵付き鑑定)40分4000円

延長10分1000円

 

※ウラナイトナカイでの鑑定は3月29日で終了いたしました。

ご愛顧賜りありがとうございました。

      

ご予約等はお問い合わせからお願いいたします。 

 

実際の鑑定で描いた似顔絵の画像です。

きらきらとした砂子が美しい和紙に描きます。

ありがとうございました。

今日は、ウラナイトナカイで鑑定をする最後の日。お店日記をしたためるのもこれが最後と思うと感慨深いです。
みなさま、お世話になりました。とても良い経験ができて、ありがたく思っております。

この4月にt天王星がnアセンダントを通過するので、急に生活が変わりそうだなと以前から思っていましたが、それでも色々急展開でした。

ウラナイトナカイというお店を知ったのは、数年前。妊娠中に切迫早産で長期入院している時でした。入院するまでは忙しく働いていたので、入院中に占いの勉強をブラッシュアップしたり、赤ちゃんのおくるみに繊細なキルティングを施して縫ったり、のんびり好きなことをしていました。同室の患者さんやその赤ちゃん、看護婦さんやそのご家族を鑑定する機会に恵まれ、占いは人の不安を癒すことができることを実感しました。

お産が終わったら、どこかで体系的に西洋占星術を学んでみたいと思って検索してウラナイトナカイを知りました。「講師の先生ばかりで、プロフェッショナル集団なのだろうな。こんなところで鑑定できたら素晴らしいだろうな。」とその時思いました。しかし、当時は成城に住んでいて、赤ちゃんを抱えての通学は難しく、出張で個人レッスンしている先生をお願いしました。それからしばらくして、偶然に阿佐ヶ谷から車で15分ほどのところに住むことになり、子供が保育園に入園、私は復職して、トナカイで開講していた賢龍先生の西洋占星術の講座に通うようになりました。半年経たないうちに新人ちゃん祭りに出演させていただき、その年の9月にはウラナイトナカイの木曜日を担当させていただけることになりました。

講座に通ったり、妊娠前にカフェイベントで鑑定をしたり、電話占いなど少しは経験してはいましたが、占い師の知り合いもおらず、どこかの門下に入ってもいないので、私のような野良占い師によくお声がけくださったものだなと思います。「こんなところで鑑定できたら素晴らしいだろうな」と思った数年前の自分を思い出しました。

我が家は夫婦2人で子供を養育しているので、どちらかが保育園の呼び出しなどに緊急対応できるようにしなくてはいけません。夫は私が占いができるようにこの半年、自分の仕事の時間をなんとかコントロールして、子供の緊急呼び出しなどで私が木曜日のブースを空けなくてもいいように工夫してくれました。この4月から時間割を変えざる得なくなり、私がお店に迷惑をかける可能性が出てきたので、まつい先生に相談すると担当を外れることを快諾してくださいました。4月から他にも状況が変わることになりました。トナカイの鑑定を通して、病院や学校のカウンセラーになりたいと言う気持ちが湧き、4月からその資格取得のため通学することになりました。来年は、海外に行くので語学学校にも通うことになりました。

勉強にも育児にもお金がかかるので、子育てしながらでも無理なくできて、これから将来にかけて展望がもて、やりがいのある仕事や技術を得ようと探していると、古物業で50年ほど高級機械式腕時計などの宝飾品を海外などから買い付けて販売店に卸している方が、直接販売する店舗を持たれるとのことで、子育てをしながらでも無理のない条件で雇ってくださることになりました。後々は鑑定や買付などもできる社員に育てるというありがたいお話でした。昔から古くて美しものが大好きで、機械式腕時計も興味があり、特に古いものや復刻されたものが好きで、よく店舗を覗いたり書籍などでも勉強しておりました。社長秘書をしていた折、古書や書画骨董の買い付けを主に行っていたので、真偽や価格を見極めて買うということは、私にとってワクワクすることでとても楽しみです。カウンセラーの仕事は占いと似ていて時間予約制のところも多いので、この仕事と両立して長く続けていきたいと思いました。頑張ります。

色々書いてきましたが、もともと五術を学ぶことはライフワークなので、占いは続けていきます。最近は電話占いに主軸を置いていて、空いた時間に毎日鑑定しています。電話占いは子育て中はありがたいお仕事です。自宅勤務で、シフトは自分で決められ、子供のお昼寝中に鑑定したりもできます。家族の急病にも対応しやすく、お客様も全国から好きな時に好きな場所で鑑定を受けられて、対面鑑定に比べると占い師の女友達に電話をかけるような雰囲気があります。顔が見えない分、対面鑑定では言いにくいような話題も多いです。そこで思ったことは、電話占いはいい意味で息抜きなのかもしれないということです。お客様は本当の答えはご自分で持っていらっしゃるけれど、なんとなく色々なフィルターがかかって見えにくくなっていることを、占い師と一緒に取り去ってスッキリする。そして、そのくらいしか本当は関わってはいけないのかもしれないと思います。人生の本当に大事な決断を導き出す時、占いやアドバイスはしてもお客様に結論は委ねるようにしています。自分で決断を重ねることで、人生の舵取りが徐々に上手になり、勘も冴えてくると思います。その大事な機会を奪うことは避けたいと思っています。お話して、楽しくなったり、嬉しくなったり、スッキリしたり、判断が上手になったり、そんなことの一助になれたらと思い今日も占いをしております。

(3月29日ウラナイトナカイお店日記より)

 

 

射的

 

仕事や学業が4月から忙しくなる関係で、ウラナイトナカイ木曜日昼間の鑑定は3月29日で卒業させていただくことになりました。短い間ですが、貴重な体験をさせていただきました。皆様には本当に大変お世話になりました。ありがとうございます。残りの鑑定を悔いが残らないように頑張ります。

 

占い師は中国五術の「命・卜・相・医・山」をおさめることが望ましいと思っています。これに加えて世の中での経験や支援制度など法律の知識、心理学、恋愛、子育て、人間関係、その他全ての知識経験が生かされる仕事だと思っています。

運命学の命・卜・相のうち、卜術のタロット占いなどを命術よりも信用しないお客様がいらっしゃることもあります。卜術を何となく下に見ている。命・卜・相は基本的に偶然できた様子を読み解くという意味では違いがないように感じています。どれも、時間の流れの中の偶然を何らかの形の象徴として使用しています。統計学でも科学でも何でもありません。命術は宇宙の中の爆発によって太陽系ができて、引力で引き合って、くるくる回っている様を暦にしたり、その象徴を命術に応用して落とし込んでいるにすぎません。私はタロットカードをくるくると混ぜていると惑星をくるくると混ぜているような気持ちになることがあります。人生は偶然の玉を拾って私たちや私たちを取り巻く人や環境が細い糸を通して作っていく数珠やネックレスのようなものです。ですから、生まれた時の惑星の動きも、偶然に切ったタロットも、偶然を掴むという意味で、そこに何かしらの雛形ができると感じます。

お客様の中には占いを射的のような当てもののように思われたり、具体的で劇的な内容を求める方もいらっしゃいますが、占いは偶然に現れた象徴をお客様にお伝えするもので、具体的にどのようにしたらいいと占い師がいう場合はただのアドバイスであって、占いそれ自体ではないと思います。占いでの結果から見えるものは本来は無数の意味があり、それを読み解くのが占い師ですが、占い師が言った象徴を理性的に判断するのはお客様です。占いはもともと統治者のための術であることを考えると、無知蒙昧に、盲信的に占い師の言うことを信奉するのではなく、理性的に判断するための材料として捉えるのが懸命だと思っています。自分を律することができない人や自分で考えることができない人は占いに頼って生きても、そのうちに越えなければならない壁に出会うでしょう。ですから、占いでも何でもいいので自分で判断し実行する訓練を少しずつ積んでおくことが大切です。その上で占いを正しく使うと実にいいアドバイザーとして真価を発揮してくれます。占い師も同じで「命・卜・相・医・山」の五術を修めていることが望ましいと感じるのは、占い師自体が自分を律する術を知らなければアドバイスは難しいと感じるからです。

五術のうちの「山」は大地自然の気を貰うことによって習得する術の総称で、気功・呼吸法・食事療法などが挙げられます。気功を学ばれた方は、みなさんご存知だと思いますが、ゆっくりとした動きや呼吸を繰り返すと、とてもリラックスできます。占いはこの世界に偶然できた象徴から何かを読み解き、それに逆らわず、生きていく知恵だと思います。鑑定の際、焦ったり、斜に構えたり、懐疑的になったりしてもおそらく良い占いの体験は得られないでしょう。占い師がそれを解きほぐすことに時間がかかって、その場合、鑑定が有意義なものになるまでに時間がかかってしまいます。占いの成り立ちを考えると、大地自然の気を貰うような気持ちで占いに臨むことが大切だと最近はひたぶるに思います。

(3月15日ウラナイトナカイお店日記より転載)

3/27(火)天体吟行とパスワーキングを行います。

 

三月になりましたね。太陰暦でも新年を迎えて、3月21日には春分。西洋占星術でも新年を迎えます。今日は気温もぐんと高く、春の嵐。

今年の干支は戊戌ですね。戊という字はマサカリやホコに似た武器を描いた象形文字に由来しています。このホコが重なり土と関係する干支を見ていると土星と鎌を思い出します。
土星のサターンという名前は、もともと農耕神であるサートゥルヌスを由来としていて、天文学の土星のシンボルはサートゥルヌスが持っている鎌を表しています。サートゥルヌスはクロノスと混同され、ヨーロッパでは時の象徴として砂時計を持つ老人の姿や大鎌で穀物(命)を刈り取る姿で描かれます。やがて死神イメージと重なってだいぶ恐ろしくなってきましたが、怖いといって隠れ蓑にして、本当に人間が恐れているのは自分の怠惰なのかもしれないなと思うこの頃です。

古代ではサートゥルヌスのお祭りは12 月に行われいて、それがクリスマスと結びついたという説もあります。このあたりで、サートゥルヌスはその他の神話と結びついていったのでしょう。土星の由来が農耕神の名であることを考えると、タロットのペンタクルスの絵柄は、農作物や品物を作る努力や時間を示唆する部分が多くあり、連想されます。ペンタクルスは、人が社会で役立つ力を得る道程を描いています。土星も同じような作用があります。そして、無理や不正をしているとそれを暴きます。バブル崩壊は山羊土星で起こりました。今年は仮想通貨の弱さが明るみに出て、同時期に株や為替が下落しました。これらは山羊座土星らしいように感じました。もうしばらくして、土星と冥王星が近づくと、アスペクトによっては器用に自分で目くらまししていた鍍金が剝げて、金無垢だけ残ることになると思います。

戊はその名の通り陽の土で、山岳の土や堤防の土にも例えられます。固く乾いた土です。戌も陽支の土です。これらは適当な湿り気があれば、万物を繁茂させる源になります。
最近、揺るぎない大地(信念や人生哲学)のようなものを自分のこれまでの人生から見つける方を鑑定でよく見かけます。土星が山羊座に入ってから、これまでなんとなく惰性で行なっていたことを見直して、自分の中の余計なものを振るい落とし、シンプルな、自分なりの人生哲学の端緒をつかんで歩き出された方が多いです。

昔、紫微斗数の鑑定を受けた時に四柱推命の五行の流れもみていただきました。偏りがあったので、何色の何を持ったらいいとか、どんなものを食べたらいいなどのアドバイスをいただき、自分でも紫微斗数や四柱推命を学んで実践してみましたが、何も変わりませんでした。何か違うという違和感が残りました。結局、自分の頭で事実を合理的に理解することを放棄すると単なる楽しい占い遊びになります。その後、色は似合うものを楽しく試行錯誤しながら好きな色を身につければよく、食べ物はバランスよく美味しく食べたらいいという結論に至りました。西洋占星術でも言えることですが、偏りはその人の武器にもなるので、そのことをことさらにダメだと思うことはないと思います。それは見方を変えれば長所でもあります。それも上手く利用して、自分が進みたい方向を邪魔する意固地な自分の考えを丁寧に発見して、(結局は自分が邪魔していることが多いです)その考えが事実に即しているか、論理的かをよく検討して、新しい考えのもと前に進めばいいと思います。

電話占いで聞かれることの中に「付き合って間もない彼氏がいます。彼は私のことをとても好きな様子です。私はあまり夢中ではありません。彼の昔の彼女が気になります。彼は私の運命の人でしょうか?」というような質問があります。こういう時、タロット占いで質問者の心の様子を見ると「自分は何もしたくありません。でも相手からはチヤホヤされたいです。でも、彼よりもっといい人が現れたらいいなとも思っています。」という内容が出ることもあります。おそらく、こういう方は、もっといい人がいるかもしれないと思いながら、そのうちに結婚して、いつまでも納得することはないかもしれません。人によっては占いでアドバイスされたことをそのまま実践してもその場しのぎの気休めにしかならないと思います。運命の人かどうかは自分が決意することで、相性がいいから全て上手くいくわけでもありません。自分で心から決意をしないと、少しのことで揺らいでしまうでしょう。そこを他人に任せて、自分で決断せず楽をしてしまうと、結局のところ納得できず、中途半端になり、欲求不満が募る場合が多いです。占いは、ヒントやアドバイスを授けてくれるツールとしては優秀です。それは自分が論理的に感情や出来事を判断できるようになる視点を授けてくれるということでもあります。占いは真摯な占い師と相談者が謙虚な姿勢で臨めば、魔法の鏡になってくれますが、怠惰な姿勢で臨めばただの都合の良い鏡になります。占いは自分を映す鏡のようなものです。

3月27日にお花見や茶話会のようなものを行います。
占いは象徴学とも言えるかもしれません。何かの雛形から徴を読み取ります。上記の告知で富士塚での吟行と書きました。ご存知の方が多いとは思いますが、富士塚というのは、富士信仰に基づき富士山を模したものです。このような考え方はタロットや他の占いにも似ていると思います。富士塚を富士山と見立てて吟じましょう。占い師は言葉によって、言葉にできないようなことも伝えなくてならない仕事です。このような言葉と感覚に集中する経験が鑑定する上で役立つと感じております。
その後、タロットでパスワーキングも行います。自分の中の山、こだわりとかではない、柔軟で少しのことでは揺るがないシンプルな人生哲学を問いかけてイメージの世界から掬い上げてみましょう。
鑑定は経験と感情の交流が重要な要素となっている面もあります。エンカウンター・エクササイズをみんなで行って感情や考えを素直に出すウォーミングアップをしてから楽しく行いたいです。そのため簡単な事前の宿題があります。(毎日一枚、大アルカナをパスワークをして3/27に「世界」にみんなで遊びに行って見ます。)また、読書会の本は「自分が好きな占いの本」です。役立った本でもいいので、みんなにどこがどういう風に好きか、どのように役立ったか紹介してみてください。

持ってきていただきたいものは、タロットの「世界」1枚、オススメの本、筆記用具、メモ帳です。お持ちでなかったら貸し出しもいたします。

靴は歩きやすい方がいいです。
皆様にお目文字叶いますこと、とても楽しみにしております。

 

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マダム八江/イベント 占い午餐会と土星吟行

3月27日火曜日の11時から富士塚で土星の吟行を行い、その後移動し、広い庭園の見える歴史ある会場で午餐を喫し、読書会、パスワーキングを行います。数名ご参加いただくことが決まっております。少人数で行う予定なのであと2名ほど募集いたします。占い師志望の方もいらっしゃるので鑑定で役立つことも交えて行いたいと考えております。桜が咲いていればお花見もできます。会費は1000円です。(別途食事代約1200円+交通費は各自でお支払いくださいませ。)時間は2〜3時間を予定しております。集合場所は千駄ヶ谷駅の近くです。

申し込みはこちらからお願いいたします。

(3/1ウラナイトナカイお店日記より転載、一部加筆)

 

 

確定申告。土星と木星。

 

 

確定申告の申告期間真っ只中ですね。

私も今年初めて易占業の個人事業主として確定申告を行いました。

そこで少し扱いが面白いと思ったのが「開業費」です。

名前の通り開業までにかかった費用のことです。

開業費といっても計上する場合は費用ではなく、繰延資産という資産の科目で一旦処理して、毎年償却していきます。償却期間は5年あります。任意償却できるので年ごとに調整すると、節税効果が高まります。開業にかかった費用の開業費は何年前まで遡れるかと言うと、厳密には決まっていません。しかし、何年も前のものは計上しないようです。

 

鑑定にいらっしゃるお客様の中にも占い師として仕事をしたいとお考えの方が多数いらっしゃるので、ぜひ、占いのために購入した道具の領収書などは保管しておいて、開業に備えておいて欲しいなと思いました。

 

この開業費について調べてみると、帳簿のつけ方が人によって少し違い混乱しました。

お困りの方をネット上でも見かけたので、私の場合を少し書いてみようと思います。

(私は青色申告会で無料でいただいた青色申告会の会計ソフト、ブルーリターンAを今年は使用してみました。)

開業費は繰延資産なので、減価償却資産として登録します。この登録した未償却残高(期首残高)と開始残高設定で入力した開業費は一致しなければなりません。簡単に書くと、減価償却と開始残高の2箇所に開業費を登録や入力をします。5年償却期間がありますが、減価償却費を今年度計上する場合もしない場合も、減価償却資産の登録で今期償却額や按分を入力します。

 

 

 話は変わりまして、占星術のお話。最近、よく感じるのはネイタルの土星と木星の関係です。土星を乗り越えると木星が花開く。両方とも、自分で研鑽を積んで獲得していくもののように感じます。研鑽が足りない場合、その人にとっての土星や木星のような人に出会ったり、出来事が起こります。木星だったらいいんじゃないとも思われるかもしれませんが、木星のような人や出来事に囲まれると、本当に自分が獲得したものではないが、環境には恵まれるので、無理にそこから努力して抜け出す必要がなく、身動きが取れなくなり、自分を見失い、窒息しそうになる場合もあります。

 

 私は太陽と木星が合で、金星と土星も合です。太陽と木星が合のためか、太陽期には木星のような人物に恵まれ、あまり努力しなくても引き立てがありました。5室に獅子座土星があり、5室的なことを人に見せるのはとても気が重たく、三十路過ぎるまで積極的にやりませんでした。しかし、絵を描いたり、趣味の占いでブログを書いたりすると、仕事が舞い込んできたり、知り合いが増えたり、何より生きているという実感が湧きました。思い返すと、それは太陽期が終わって火星期に入ってしばらくしてからでした。火星は私のチャートルーラーでもあります。木星の後ろ盾があった太陽期と違って、地味ですが、火星期に入ってやっと自分は今生で何をやりたいのか、どう生きたいのか、素朴にわかってきました。おそらくこれは火星が私のチャートルーラーだということも関係しています。とてもシンプルに生きられるようになって、余計な悩みや苦しみとは縁がなくなりました。土星は、その人にとって余計なものをふるいおとす作用もあると思います。私は、ネイタルの土星が示すようなことを行なって、自分の中の木星を少しずつ育んでいる途中を素朴に感じております。

 

 

 

 

宮島と戌亥天中殺

 先日、宮島に行きました。正午頃、宮島へは船で渡りました。その時は厳島神社に海水が漂っているのが船上から見えました。夕方は干潮で大勢の方が鳥居まで楽しそうに歩いていました。遠くから見ると、龍宮城のような風情がありました。潮は朝まで引いていました。日が昇ると次第に海水の道筋が鳥居の下をまっすぐくぐっって、それが二手に分かれ、その先でそれぞれ古鏡の形に収束していました。まるで海の水たちがゆるゆると列を作って参拝して、御座に着かれたようでした。

 

 宿泊したホテルはとてもモダンで気持ちの良いところでした。レストランの水槽に魚や蟹が漂っていました。ホテルの方が釣ってきた先ほどまですぐそばの海で泳いでいたお魚たちでした。このレストランは地産地消をうたっていて、徹底して地元のものが出てきました。お酒もそうですが、採れた場所が近いものは、食事をしていて調和します。東京に暮らしていると様々な場所で採れたものを組み合わせて、バラバラな地域のものを口に入れるのにが当たり前で、新鮮さとその調和をとても贅沢に感じました。そして、どれも生き生きしていて元気をいただきました。しかし、もともと人はこのように自分の周りのもので日々の食卓を賄うのが当たり前だったとも思いました。

 

 宮島は、太古から暗い原生林に覆われて神秘的な様子から自然崇拝の対象になっていました。もともと、人が住む場所ではなく、島自体が神聖視されていたようです。そんな中、平清盛が戦勝祈願に厳島神社を造ったようです。厳島の名前にあるように祀られているのは三人の女神イチキシマヒメ、タキリビメ、タギツヒメです。この宗像三女神は全て水に関する女神です。偶然ですが、カップの3のようだなと思いました。私がウラナイトナカイで毎週ブースを受け持つ打診をまつい先生から受けて、占い師名を決めることになった際、ちょうどタロット練習会に出席していたので、そこで決めてもらうことにしました。その時に3と8のカードばかり出てきました。最終結果はカップの3でした。それで、8はそのまま八で、3が二枚出ていたので3が二つ重なったような江という字にしました。清盛が八で縁起を担いだのか、厳島神社はいたるところに八がありました。回廊の柱間は8尺、1間に8枚の板を敷く。東西を結ぶ回廊の長さは108間。まさに八の入江で、面白いなと思いました。

 

 寺社仏閣というのは、戦に度々利用されてきていて、特に戦時中、神社は国家のマインドコントロールの場として利用されてもいます。私は戌亥天中殺なので神社とか好きですよねと言われたりしますが、歴史を鑑みると神社自体はあまり好きではないとも言えます。私の例で恐縮ですが戌亥天中殺の方は神社自体が好きなのではなく、神社に鏡があるように、何か静かに心を写すものを求めていたり、またアジールとして訪れているのだとも思います。そして、単に造形や風物、歴史を楽しんだりする物見遊山でもあります。

 

 私は天中殺に入りましたが、今の所、特に何事もありません。前回、前々回の天中殺を思い出して見ると色々成長するために努力した時期だったように思います。生涯忘れられないような大事な人に出会ってどん底から助けられたのもこの時期でした。前世で恩のある方に出会う時期とも言われているようですね。私にとってはありがたい天中殺でもありました。そして、前回の天中殺はちょうど新しい会社に入社して間もなかったので、最初は歳が近い女性たちにマウンティングされましたが、結局その人たちは皆さん退社していきました。私は我慢して昇進していきました。普通でいることは勇気がいることだと思います。人は劣等感を隠すため、人より優れている自分を演出しようとしますが、本当に優れている人は殊更に演出しません。退社していった人たちは学歴や資格が自分の方が優れていると私を蔑むようなことを言っていました。私は気にしませんでした。人を蔑む人は自分の弱さを語っているだけですから。ただ、いまこうやって書くまでこのことは忘れていました。嫌なことは忘れてしまうものですね。

 

 宮島に行って気づいたことは、日々の自分の生活が整い、充足していることが一番大切なことだと思いました。土地のものを食べて、夜は心地が良い寝具で静かに眠って、太陽と共に起床しました。体はその時々に必要なものを美味しいと感じます。衣服も体にしっくりしたものを選び、住む場所も日々気持ちよく過ごせることが大切です。原爆投下を受けた土地も今は穏やかでした。海も川も自浄作用を持っています。人間も自分で自分を回復したり浄化する力を持っています。華美や刺激を求めるとそのうちに心は空虚になって行きます。自分の中の自然な状態を感覚に問いかけて、無理も背伸びも悲観もしないで、進むべき道をまっすぐ生きて行けばそれでいいのだと思いました。

 

 

 

 

 

交流分析とパスワーキング

 私は鑑定の対話の中や自己理解のために交流分析を取り入れています。今回は交流分析について少しざっくり書こうと思います。きちんと学ぶと奥深い世界で実践も大切です。ブログで少しだけ書くようなものではないので、参考メモ程度に捉えてください。

 

 交流分析は誤解を恐れず平たく言うと、「今、自分はこんな状態だ」と自分の心の中のキャラクターを3つに分けて俯瞰して分析する方法です。アメリカの精神科医のエリック・バーンによって開発された心理療法です。これは自己理解を通じて他者理解を深めるところがあるので、占いに似ている部分があります。また、内観を通じて現実に変容を起こすところがパスワーキングにも似ています。パスワーキングは心理療法やメンタルトレーニングに名前を変えて様々に使用されていますが、これもその一端だと思っています。

 

 交流分析の目的を簡単に書くと、①固定観念に囚われている「思い込みの自分」など好ましくない自分や好ましい自分にも気づき、ありのままの自分の状態を正しく認識し、自分の内にある潜在能力に気づくこと。②ありのままの自分に気づくことで、自分の感情・思考・行動をコントロールする力を養い、自分自身の問題を他人や周囲のせいにせず、自分で責任を担える自律的な生き方を、足りないでも過剰でもなく、調和を持って行えるようになること。③対人関係において葛藤が生じても、相手の性格的な歪みや、厳しい状況からの反応であることを理解し、肯定的構えで、愛情と信頼に基づく関係性を理性によって築き、相手を受け取る器を作ること。またこれを自分自身にも応用すること。

 

 交流分析の基本となる3つの自我状態は①Parent(親)、②Adult(大人)、③Child(子供)です。またこの3つから①と③は、2つに分けられます。①のPは批判的P(Critical Parent)と保護的P(Nurturing Parent)に。③のCは自由なC(Free Child)と順応のC(Adapted Child)に分けられるので、合計5つの自我状態を見ていくことになります。

 

それぞれの自我状態を端的に書いてみると下記になります。それぞれ、思い当たる自我状態があるのではないでしょうか。

批判的CP=厳しい私  

保護的NP=優しい私

大人A=冷静な私

自由なFC=あけっぴろげな私

順応のAC=人に合わせる私

 

 エリック・バーンの弟子であるデュセイが考えたエゴグラムというものがあります。これは、それぞれの自我状態が放出していると想定される心的エネルギーの量をグラフを用いて表現したものです。命術と少し似ていて、心的エネルギーがわかります。しかし、命術とは違って、当たり前ですが、その時々でエゴグラムはグラフの形が変わります。

こちらのHPでエゴグラムが出せます。

http://ta.direct-comm.com/charactor/

 

 エゴグラムの中で一番高い部分は、なにか問題が生じた場合やストレスが生じた場合、直ちに反応する自我状態で、低いところは心のエネルギーの投入が弱く性格の中で不活発な部分です。グラフの中で極端に欠けているところがある場合、コミュニケーションで歪みとなり、その人の弱みとなっている場合もあります。また、自己変容を妨げるのは一番高い部分が一番低い部分を押さえつけている場合が多いです。自我状態を高めるためには低い部分を高める方法を意識して繰り返し行うと、自我状態のバランスがよくなります。

 

 本日は交流分析の3つの自我状態とエゴグラムの紹介について書かせていただきました。分析方法や合わせてパスワーキング、ソーシャルスタイルなどについて後日記載できればと思います。

 さて、簡単ですが今日はこの辺りで終えようと思います。

お読みいただきありがとうございました。

よい一日をお過ごしくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

お客様にお伺いした不満と占い師の選び方

 鑑定していると、様々な鑑定師さんの占いを受けたり講座で学ばれたお客様がお見えになります。お客様によっては、今まで受けた鑑定や講座に対して満足のお声や、中には不満をもらされることもあります。今まで聞かせていただいた不満だったことを後学のために書いてみると1.インターネットで探せる程度の内容である。2.占い師自身が悩みを抱えていて相談された。3.料金のわりに内容がない。4.ブログなどで鑑定師が実際より話を良く見せて書いている。5.金儲け主義でお客様の立場に立っていない。6.占い師自身が問題を解決していないため自分に恋人ができたとき不満そうな顔をされた。

 

 占い師とお客様の相性もあるとは思います。ですから、同じ内容でも満足されたお客様もいらっしゃるのだろうなと思いながらお伺いしました。占いというものは自分に合うかどうかはわかりませんが、受けてみたら、対価は支払わなければいけません。お店で食事をしたら美味しくなくてもお代は支払わなくてはならないのと一緒です。そういう、ある意味リスクがありながら足を運んでくださるお客様になるべく誠実に接しなくてはならないと思います。ただ万人の口に合う料理がないように全ての人に合う鑑定師もいないのかもしれないと思います。そういえば、ずいぶん昔に私も不快な鑑定を受けたことがあります。それは、全く見当外れな内容で威圧的でお金を払うのが嫌だなと思いました。年配の占い師の男性でなぜだか威張っていました。私が若かったのもあるかもしれません。しかし、若いからといって相手を軽んじることはしてはいけません。私はまだ占い師としては駆け出しで、これから学んで行かなくてはいけないことが多いのですが、長くやって行くうちに、占い師はお客様よりえらいと勘違いしないようにしなければいけないと思います。私自身も色々な鑑定士さんの占いに接して、鑑定歴はあまり関係ないように感じることもありました。人生経験値や人間的魅力に鑑定力も自ずと付随するのではないかと思います。人間同士お互い様の精神で、ともかくブログなどは正確に書くことも大事だなとも思いました。誤字なども多いので気をつけたいです。自戒を込めて。

 

 自分に合う占い師を選ぶには、自分の問題にあった占い師を見極めることから始めたらいいと思います。欲しいアドバイスに応じて占い師を使い分けることも重要です。それには自分がこれから乗り越えたい内容をすでに克服している占い師を選ぶといいと思います。問題の渦中にある占い師は自分でも問題を解決していないので、占いができても、問題の全体像が読み解けず一般的なアドバイスに終始して、問題を解決に導いたり、その問題の原因を紐解くヒントを得られない場合があります。

 

 そういえば、正確にブログを書くことについて、文章だけではなく、できていないと痛感します。ブログや絵をご覧になってお見えになるお客様によく言われる私のイメージをシンプルに表現すると「華道の先生」です。ブログやツイッターでは凛として華やかな人に見えるようです。 MC山羊座、水星獅子座あたりでそうなるのでしょうか。実際にお会いするとみなさん「あれ、八江先生ってずいぶんカジュアルで小柄なんですね」と驚かれます。私の出生図は蟹座の太陽に木星が重なっているので、実物は「あれ、近所のおばちゃん」みたいな印象ではないかと思います。自分のことを踏まえて、文章というものは無意識に実際より良く見えるように書いてしまうこともあるのかもしれないなと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

伊豆山神社の思い出と結婚について

 サイトのトップページに桜の画像を掲載しておりますが、この写真は数年前の熱海旅行で、伊豆山神社に参詣した時に桜と境内を撮ったものです。伊豆山神社は源頼朝と北条政子の恋の舞台であったことから縁結びの神社として知られていますが、修験道の祖師とされる役小角が配流された際に修行したとも、空海が修行したという伝承もある孝昭天皇(紀元前5世紀から紀元前4世紀)の頃に創建されたとされる神社です。

 

 その当時、熱海は仕事で度々伺っていたのですが、数時間仕事をして帰る(日帰り)ということを繰り返していて、ほとんど観光をしていませんでした。それを何年も繰り返していて、ふとこのまま仕事に忙殺されていては、熱海どころか旅行さえ行かないのではないかと急に思い立って、以前から熱海に行きたいと言っていた母親ほど歳の離れた友人とたった一泊ですが旅行することになりました。当時勤めていた会社が、保養施設として熱海に素敵な別荘を持っていて温泉も宿泊もタダでした。今考えるともっと利用しておけば良かったと思います。

 

 熱海の観光名所は一通り巡って、一服するため喫茶店に入りました。喫茶店を営んでいらっしゃるご婦人に観光について伺うと、伊豆山神社に行きなさいとまるで予言のように言われました。来宮神社のすぐそばに宿泊していたので来宮神社に参詣して満足していたのですが、伊豆山神社行きのバスを探すとすぐ目の前に現れまして、するすると伊豆山神社の前のバス停に到着しました。見ると急な階段が続いていました。下を見ると、さらに階段が続いていて、青い海から真っ青な空に向かって階段が伸びているように見えました。階段は伊豆山浜から始まり、伊豆山神社の境内837段で終わりますが、元宮である本宮社までたどり着くにはさらにそこから山道を1時間ほど歩きますので軽い登山のようです。

 

 伊豆山神社は強運の神社として知られています。参拝が終わって神社の駐車場側に行くと真新しい赤い鳥居に「奉納 小泉今日子」の文字がありました。小泉今日子さんが人気が低迷していた時期の2010年に奉納して、2013年に「あまちゃん」で再ブレークし年末には紅白歌合戦に出演しました。その後も安定して活躍されています。前出の修験道の祖師とされる役小角も流罪となりこの地で修行しましたが、源頼朝も伊豆国に流罪の折にこの地で政子と出会いました。頼朝は源氏の再興を祈願し、その後鎌倉幕府を開きました。また、政子は親の定めた縁談を嫌い、婚礼の夜、宴席を抜け出し七里の道のりを越えて頼朝の元に身を寄せたと言います。共通していることは、逆境を乗り越えて、己の欲することを成し遂げていることです。

 

 熱海旅行は、目新しく楽しかったのですが、参拝していて、私は自分が何を欲しているか、強烈に気づかされました。私は、働くだけで一生終わりたくない。もう一人で生きて行くことも嫌だ。妻になったり母になったりもしたいと言うことでした。それから、試行錯誤して、自分にとっての結婚観を突き詰め、実行できることはできる限りして結婚しました。そこで分かったことは単純で、結婚するまでに大切なことは、自分を偽ったりせず、お互い自分らしさを好きでいてくれる人を見つけること、見極め決めたら迷わないこと。結婚すると、相手と共に生まれ変わって、夫婦と言う一個の人格を作るつもりで理解しあうことが重要だと思いました。

 

 

 逆境と言うのは、自分の欲するところが強烈に分かるチャンスだと思います。その場の悲劇的な感情に流されずに、自分の欲するところを見つけてあげてください。そして、それを叶えるにはどうすればいいのか必死に考えて、実行する。たくさんの神社をお参りしてもなかなか願いが叶わないと言う方は、自分の中にある力をまず信じて行動してみてください。

 

 

 

 

 

 

謹賀新年(月とキロンと50年前)

 

あけましておめでとうございます。
旧年中は、いろいろとお世話になり、まことにありがとうございました。

今年は昨年以上に、皆様のお役に立てるよう、最大限の努力をする所存ですので、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
皆様の益々のご発展をお祈り申し上げ、年始のご挨拶とさせていただきます。

 

さて話は変わりまして、太陰暦を使用していた頃に「晦日の月」と言えば、三十日(みそか)は必ず新月でしたので、ありえないことという意味で使われていましたが、現在は太陽暦を使用しているので、月がない晦日も勿論ありますが、今年も大晦日に月はありましたね。そして、1月2日には2018年の満月で一番大きなスーパームーン。今年は月に注目が集まることを象徴しているようでもあると感じました。

1月31日には皆既月食もあります。こちらは天候に恵まれれば日本全国で観測できるそうです。728日にも皆既月食があります。月食は、月が地球の影に入る現象で必ず満月の時に起こります。

イレクショナル占星術では、日蝕月蝕とも不吉な日とされ、前後1週間は重要な予定を入れない方がいいとされていますが、現代人はそんな生活はできませんし、皆が画一的な生活をしている訳でもありません。前後1日程度なるべくゆっくり過ごすようにすればいいのではないでしょうか。また、月食は月が生まれ変わる意味もあります。太陽の光を受けて輝く月は太陽にも、月蝕は地球にも影響を受けます。今回は、獅子座の月がセレスと重なっていて、じっくりと自分の中で育んできた自分が本当に納得できるものを、太陽の意思を受けて、地上的な価値観で現実に産み落とすそんなアスペクトに見えます。ちなみに、私のn月の上で月蝕が起こります。月蝕図をネイタルに重ね合わせて、自分の心の脱皮はどこで起こるのか眺めるのもいいかもしれません。

今年は日本が無人機を月に着陸させるプロジェクトに挑戦するということで、成功すれば、旧ソ連、米国、中国に続き四番目の月面探査国となります。また、日本政府は米国が2020年代に建設予定の月基地への参加などを柱として、有人での月面探査を計画することも発表しましたね。また今年はインドや中国も無人機で月面探査を行います。米国のXプライズ財団が主催している月面到達レースには日本の「ハクト」を含む世界5チームが参戦しています。

人類史上初の月面着陸は、1969720日にアメリカ合衆国のアポロ11号計画におけるものでした。アポロ11号が月に着陸した時間のホロスコープにも色濃く出ていますが、これは宇宙を舞台にした米ソの覇権争いでした。ベトナムで20年にも渡る米ソの代理戦争も同じ時期に行われました。

時を同じくして、日本では1968-1969年にかけて全共闘の活動が盛んになりました。大学の抑圧的な権力の横行や腐敗があらわになり、学費の慢性的な値上げや、マスプロ教育によって、世間に出てもそれだけでは価値のなくなった大学卒という地位、それによる不安定な心理状態。フランスの五月革命、文化大革命、ベトナム反戦運動などにも影響を受け、連鎖的にこの運動が全国で爆発しました。その後、衰退、泥沼化しますが、発端は大学への不正の追求や抑圧への批判でした。

臨床心理学が誕生した当初、起源の違う学派が混在していて、学問としての統一性はありませんでした。第2次世界大戦後、米国で今でいうPTSDの症状が多くみられ、既存の医療では対処できなかったため、臨床心理士の育成のための法制度、教育訓練システムが整えられました。アメリカが敗戦したベトナム戦争ではさらに多くの兵士が戦争中や帰還後に心理的苦痛を味わうこととなり、その治療に心の医療が注目されました。米国では自国の戦争政策に反対して行われた前例のない規模でベトナム反戦運動が行われました。徴兵を拒否し、自然と平和と歌を愛し、高揚や覚醒のため薬物を使用するという若者にヒッピー文化が生まれました。これはキロン魚座の時期です。そして、この時期はキロンと天王星がオポジションを形成していた時期でもあります。また、権力により月の探査が繰り返し行われた時期に、人の心に対する医療が深められたことは、社会情勢の不安定さがそのまま人の心の複雑な構造を生み出すことが分かります。

キロンは約50年でホロスコープを一周します。1968-1969年かけて魚座から牡羊座に移動しました。ベトナム戦争にも言えますが、この頃、国家や企業が人間を機械の部品のように粗大に扱うことが横行し、それを受けて、人の心は不安定で、痛めつけられることになり、皮肉なことに国家として国民の心のケアが必要になりました。

20183月に約50年ぶりにキロンが魚座から牡羊座に移動します。日本では多くの労働者が不平等で抑圧的な先の見えない労働条件や税制度や社会保障、政治の腐敗に不満を抱いて、それとともに心理的なケアが必要な人が増えています。また、キロン魚座が象徴するように、薬物の使用も横行しています。天王星が初夏に牡牛座に入宮しますが、その前に冥王星との90度のアスペクトから離れ、火星と120度の角度を取ります。この頃から世の中の流れも少し変わってくるのではないかと思います。

長くなりましたので、本日はこれで結ぼうと思います。ありがとうございました。

(1月4日ウラナイトナカイお店日記より転載)